統合失調症の認定基準とガイドライン

統合失調症の認定基準とガイドライン

最終更新日:202665 (※障害年金の認定基準に関する最新の情報を掲載しています)

統合失調症での障害年金の申請については、メンタル系・知的・発達 障害年金サポートセンター(藤井法務事務所・障害年金研究所)では、大変よくご相談をいただいています。
統合失調症の障害認定基準と認定事例について、記載しましたのでご覧ください。

認定基準
「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 平成28年6月1日改正」を参考に認定基準のポイントを確認します。
スクロールできます
 令別表障害の程度障害の状態
国年令別表1級精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
2級精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
厚年令別表3級精神に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
精神に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの
障害手当金精神に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの、及び労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものを3級に、また、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すものを障害手当金に該当するものと認定するとされています。
精神の障害は、多種であり、かつ、その症状は同一原因であっても多様です。したがって、認定に当たっては具体的な日常生活状況等の生活上の困難を判断するとともに、その原因及び経過を考慮することとされています。
精神の障害は、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」、「気分(感情)障害」、「症状性を含む器質性精神障害」、「てんかん」、「知的障害」、「発達障害」に区分されており、それぞれ、認定要領が定められています。

スクロールできます
障害の程度障害の状態
1級統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため、高度の人格変化、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
2級統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があるため、人格変化、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくはないが、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの

障害認定にあたり考慮する事項
統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害の認定に当たっては、次の点を考慮のうえ、慎重に行われます。
統合失調症は、予後不良の場合もあり、国年令別表・厚年令別表第1に定める障害の状態に該当すると認められるものが多いです。しかし、罹病後数年ないし十数年経過中に症状の好転を見ることもあり、また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもあります。したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては発病時からの療養及び症状の経過を十分に考慮するとされています。
また、統合失調症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定されます。

日常生活能力の判定
日常生活能力の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努めることととされています。また、現に仕事に従事しているに者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。

人格障害について
人格障害は、原則として認定の対象となりません。

神経症について
神経症にあっては、その症状が長時間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象となりません。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱われます。なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断することとされています。

等級判定のガイドラインについて

精神の障害に係るガイドライン
障害基礎年金の認定に地域によって格差が生じていたことから、障害等級判定ガイドラインが作成され、平成28年9月1日以降の等級判定の審査に適用されています。

障害等級の目安

スクロールできます
\54321
3.5以上1級1級又は2級
3.0以上3.5未満1級又は2級2級2級
2.5以上3.0未満2級2級又は3級
2.0以上2.5未満2級2級又は3級3級又は3級非該当
1.5以上2.0未満3級3級又は3級非該当
1.5未満3級非該当3級非該当
  • 横軸 「程度」→診断書の記載項目である「日常生活能力の程度」の5段階評価を指します。
  • 縦軸 「判定平均」→診断書の記載項目である「日常生活能力の判定」の4段階評価について程度の軽い方から1~4の数値に置き換え、その平均を算出したものです。
  • この障害の目安は、障害の程度の認定における参考とされますが、目安だけでは捉えきれない障害ごとの特性に応じて、考慮すべき内容を診断書等から審査して、最終的な等級判定が行われることととされています。
精神障害 総合評価の際に考慮すべき要素の例

①現在の病状又は状態像

スクロールできます
考慮すべき要素具体的な内容例
認定の対象となる複数の精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定取り扱いは行わず、諸症状を総合的に判断する。
ひきこもりについては、精神障害の病状の影響により、継続して日常生活に制限が生じている場合は、それを考慮する。
統合失調症については、療養及び症状の経通(発病時からの状況、最近1年程度の症状の変動状況)や予後の見通しを考慮する。
統合失調症については、妄想·幻覚などの異常体験や、自閉·感情の平板化·意欲の減退などの陰性症状(残遺状態)の有無を考慮する。陰性症状(残遺状態)が長期間持続し、自己管理能力や社会的役割遂行能力に著しい制限が認められれば、1級または2級の可能性を検討する。
気分(感情)障害については、現在の症状だけでなく、症状の経過(病相期間、頻度、発病時からの状況、最近1年程度の症状の変動状況など)及びそれによる日常生活活動等の状態や予後の見通しを考慮する。適切な治療を行っても症状が改善せずに、重篤なそうやうつの症状が長期間持続したり、頻繁に繰り返している、場合は、1級または2級の可能性を検討する。

②療養状況

スクロールできます
考慮すべき要素具体的な内容例
通院の状況(頻度、治療内容など)を考慮する。薬物治療を行っている場合は、その目的や内容(種類·量(記があれば血中濃度)·期間)を考慮する。また、服薬状況も考慮する。通院や薬物治療が困難又は不可能である場合は、その理由や他の治療の有無及びその内容を考慮する。
入院時の状況(入院期間、院内での病状の経過、入院の理由など)を考慮する。病棟内で、本人の安全確保などのために、常時個別の援助が継続して必要な場合は、1級の可能性を検討する。
在宅での療養状況を考慮する。在宅で、家族や重度訪問介護等から常時援助を受けて療養している場合は、1級または2級の可能性を検討する。

③生活環境

スクロールできます
考慮すべき要素具体的な内容例
家族等の日常生活上の援助や福祉サ一ビスの有無を考慮する。独居であっても、日常的に家族等の援助や福祉サービスを受けることによって生活できている場合(現に家族等の援助や福祉サービスを受けていなくても、その必要がある状態の場合も含む)は、それらの支援の状況(または必要性)を踏まえて、2級の可能性を検討する。
入所施設やグループホーム、日常生活上の援助を行える家族との同居など、支援が常態化した環境下では日常生活が安定している場合でも、単身で生活するとしたときに必要となる支援の状況を考慮する。
独居の場合、その理由や独居になった時期を考慮する。

④就労状況

スクロールできます
考慮すべき要素具体的な内容例
労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況などを十分確認したうえで日常生活能力を判断する。
援助や配慮が常態化した環境下では安定した就労ができている場合でも、その援助や配慮がない場合に予想される状態を考慮する。
相当程度の援助を受けて就労している場合は、それを考慮する。· 就労系障害福祉サービス(就労継続支援A型、就労継続支援B型)及び障害者雇用制度による就労については、1級または2級の可能性を検討する。就労移行支援についても同様とする。
· 障害者雇用制度を利用しない一般企業や自営·家業等で就労している場合でも、就労系障害福祉サービスや障害者雇用制度における支援と同程度の援助を受けて就労している場合は、2級の可能性を検討する。
就労の影響により、就労以外の場面での日常生活能力が著しく低下していることが客観的に確認できる場合は、就労の場面及び就労以外の場面の両方の状況を考慮する。
一般企業(障害者雇用制度による就労を除く)での就労の場合は、月収の状況だけでなく、就労の実態を総合的にみて判断する。
安定した就労ができているか考慮する。1年を超えて就労を継続できていたとしても、その間における就労の頻度や就労を継続するために受けている援助や配慮の状況も踏まえ、就労の実態が不安定な場合は、それを考慮する。
発病後も継続雇用されている場合は、従前の就労状況を参照しつつ、現在の仕事の内容や仕事場での援助の有無などの状況を考慮する。
精神障害による出勤状況への影響(頻回の欠勤·早退·遅刻など)を考慮する。
仕事場での臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られる場合は、それを考慮する。

⑤その他

スクロールできます
考慮すべき要素具体的な内容例
「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」に齟齬があれば、それを考慮する。
「日常生活能力の判定」の平均が低い場合であっても、各障害の特性に応じて特定の項目に著しく偏りがあり、日常生活に大きな支障が生じていると考えられる場合は、その状況を考慮する。
依存症については、精神病性障害を示さない急性中毒の場合及び明らかな身体依存が見られるか否かを考慮する。

申請に関するお問い合わせは問い合わせフォームまたはお電話でお願いいたします。

tel: 011-252-7166 (受付時間10:00~17:00)

統合失調症 受給事例
error: このページではコピーはできません